映画 アイリッシュマン 感想 ダイスで決める人生

アイリッシュマン
原題:The Irishman
日本公開 2019年11月27日  Netflix 配信
上映時間 210分

あらすじ

フランク・シーランは全米トラック運転組合(チームスター)の一員として長らく活動していたが、その傍らでブファリーノ・ファミリーと共に犯罪行為に手を染めていた。ファミリーの依頼で人殺しも行ってきたシーランだったが、彼が関与した事件の中にはジミー・ホッファの暗殺も含まれていた。本作は最晩年のシーランの回想という形を取りながら、ホッファ暗殺の真実や労働運動とマフィアの結びつき、裏社会に生きた者の悲哀を描き出していく。

こんな人にオススメ!

ギャング物が好きな人!
ロバート・デニーロが好きな人!
長編作品が好きな人!


ネタバレあり感想

長編ギャング物映画!これ系の作品見たの久しぶりです、ゴッドファーザー好きなのでアル・パチーノとロバート・デニーロが出てるなら見るでしょ!って感じで見始めました!
しかし平日配信で3時間半は1日じゃ見れませんでしたw
久しぶりに分割で見ました、こういうのが出来るのが配信動画の良いところですよね!
おじいちゃん俳優達勢揃いの映画でもありますね!CG技術で若くなってる時代も演じるので昔の映画好きな人はハマれる作品です!



映画本編はロバート・デニーロ扮する殺し屋フランクが老後にフランク視点からギャング時代の出来事を語っていくストーリーです。
故障した車を直せずにいるとラッセルが現れ直してもらい二人は出会う、そこから徐々にラッセルの依頼で殺しを続けていくことになります。
ラッセル「俺への道は一つで良い、すべての道は俺に繋がる。」
イタリアンマフィアのボスで全て直々に判断するラッセルがかっこいい。
途中直々に判断し過ぎてビジネスが増えすぎて手に負えなくなって本人は自覚無いけど奥さんにも手伝ってもらうようになったって言うのがリアリティありました。
ファミリーが集まって何かするって言うより殺し屋フランクが単独で動くシーンとラッセルや重要人物と話してるシーンが多いのでそこまでギャング映画だ!って感じのシーンは少ないんですよね。それがまた良い雰囲気出てるんです。
フランクがレストランでクレイジー・ジョーを2丁拳銃で撃って出るシーンのロバート・デニーロがめっちゃかっこいい、もうスピード感溢れる、実際の襲撃現場ってこうなんだろうなって言う感じです!
アル・パチーノのジミー・ホッファも良い味なんですよ!、マフィアじゃない組合のトップで甘いもの好き!めっちゃ良い人!フランクと仲良くなってホント親友みたいな間柄で信頼し合っているのが伝わるシーンが多い。

最初は良い間柄だったマフィアや組合とジミーの立ち位置が時が経つにつれズレていき組合がジミーを追い出したがる、ラッセルが大統領も消す連中だと説得させようとするんですけどジミーは聞く耳持たず、最終通告も無視する。
そんな中独自で動くジミーは刑務所や政治的な立ち位置で揉めてたプロと話し合いを設けるがお互い反りが合わな過ぎてぶつかり合う。
そして下されるイタリアンマフィアの判断はもちろん、、、、
ラッセルはフランクにお互いの家族のためだと話す。黙って聞きいれるフランク。
家に連れてく車の中で楽しそうに談笑するが目が悲しんでるフランク、家族ぐるみの付き合いで娘もジミーが好きだった。家の中で銃を撃つフランク。
その後ジミーは行方不明と報道される、フランクの表情を見た娘のペギーは察してそれ以降話もしなくなった。

この一連の流れがあまりに非情で悲しい、フランクが手を下さなければいけないのも辛過ぎる。
撃たれる最後の最後までフランクの事を警戒してないジミー。

老後足もおぼつかなくなった頃にペギーではない娘にお前たちを守るためだったんだと語るけど娘は誰から守るの?って言われて何も返せ無いフランクがあまりにも可哀そうでした、結局フランクが関わらなければ娘たちは守るも何もないので自業自得なんですよね。

最後全員捕まり、刑務所でラッセルも車椅子状態になり食堂で昔みたいにワインでパンを食べるようにぶどうジュースでパンを食べる、このリアルさ、そしてその時の会話でジミーの名前が出てあれはやりすぎたと後悔してるとラッセルが話してフランクの動きが止まる。おそらく1番言って欲しくない言葉だったんでしょうね、あの時親友も娘もすべて失った、あまりに悲しい。

刑期を終えて老人ホーム生活のフランクに刑事が二人訪ねてくる、ジミーの事を聞かれもうあなた以外みんな死んだ、もう守る相手もいないジミーの家族の為にどうなったのか教えてくれと言われる。それでも何も話さないジミー、もうそういう人生を送ってきた彼は変われなかったんでしょうね。

殺し屋として生きてきて家族にも恵まれ親友にも出会い殺し屋から組合の代表の一人に親友ジミーのおかげでなったフランク、しかし殺し屋という呪縛、殺し屋として築いてしまった関係からは解き放たれず常に板挟みになりすべてを失う、悲しい男の人生劇でした。

リアリティある殺し屋の人生劇に興味のある人はぜひ見てください!

監督・キャスト

監督
マーティン・スコセッシ

キャスト
フランク・シーラン(ジ・アイリッシュマン): ロバート・デ・ニーロ
ジミー・ホッファ: アル・パチーノ
ラッセル・ブファリーノ: ジョー・ペシ
フェリックス・ディトゥリオ: ボビー・カナヴェイル
ビル・ブファリーノ: レイ・ロマーノ
アンジェロ・ブルーノ: ハーヴェイ・カイテル
トニー・プロ: スティーヴン・グレアム
アンソニー・サレルノ: ドメニク・ランバルドッツィ
ペギー・シーラン: アンナ・パキン
アイリーン・シーラン: ステファニー・カーツバ
トーマス・アンドレッタ: ジェレミー・ルーク
スティーブン・アンドレッタ: ジョゼフ・ルッソ
キャリー・ブファリーノ: キャスリン・ナルドゥッチ
ジミー・ニール: J・C・マッケンジー
エド・パーティン: クレイグ・ヴィンセント
フランク・フィッツシモンズ: ゲイリー・バサラバ
ジョゼフィーヌ・ホッファ: ウェルカー・ホワイト
チャッキー・オブライエン: ジェシー・プレモンス
ロバート・ケネディ: ジャック・ヒューストン
ドン・リックルズ: ジム・ノートン


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